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吉永小百合はブスなのか?

吉永小百合はブスなのか?




■ 真昼の星空
■ 中央公論新社
■ 米原 万里

『不実な美女か貞淑な醜女か』で読売文学賞を受賞した
ロシア語通訳者の米原万里さんは、5年前に56歳でお亡くなりになりました
毒を含んだ軽妙な語り口のエッセイをもっと読みたかったと
今でも残念でたまりません

私は、読売新聞の日曜版に連載されていたエッセイを読んで
米原さんのファンになり
その連載エッセイが【真昼の星空】というタイトルで出版されたことを知って
すぐに読みましたら、連載時に見落としたお話もかなり掲載されていました

米原さんの文章はユーモアと毒があるのがすごく面白いのです
しかし、文化が違うことで笑えてしまうことってとても多いんですね

中でも印象的だったのは、長い海外生活から日本に帰ってきたときに
当時大人気だった吉永小百合がブスにしか思えなかったという
「美女の基準」という話

この人がなぜ美女と騒がれているのか理解できなかったという
しかし、日本に戻って2年もすると
吉永小百合を見て綺麗だと思えるようになったそうだ
国によって美女の基準がこんなに違うのかと、とても興味深かった

この本のタイトルは、実際には存在しているのに、目で確認できないものという意味
世間の一般常識と違う角度から世の中を見て
こういう見方もあると教えてくれます

……………………………………………………………………………………………

『不実な美女か貞淑な醜女か』 米原万里 新潮文庫 

ロシア語通訳者である米原万里さんの『通訳』に関するエッセイ集
選考委員の大江健三郎氏が
『我が読売文学賞の歴史において最悪のタイトル』と称したそうです

不実な美女・・・言語に忠実ではないけれど、わかりやすいキレイな訳
貞淑なブス・・・言語に忠実で、忠実過ぎるが故に何を言ってるかわかりにくい訳

実際に読んでみると、なるほどと思わず頷いてしまうことも多く
私は、このタイトルうまいなあと思います

そして、子供に対しては外国語教育に躍起になるより
きちんとした日本語を話せるようにしなきゃと思うようになりました



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コメント(2件)

  • ◆みゆママ32さん◆吉永小百合さんがブスだったら、日本人に美人はいないことになっちゃいますよね。それだけ国によって美人の基準が違うなんて不思議ですね~。そういえば、テレビで見たある部族では、首が長い女性が美人とかで首輪をつけて首を伸ばしていましたから、美女の基準ってあんなに違うものなんですね

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    2011/9/20 21:09

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  • 吉永小百合と言えば日本を代表する美人なのに、彼女がブスに見えたなんてびっくりですね(>_<)。若い時の吉永さんはふっくらしていたのでそのせいでしょうか?

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    • 更新する

    2011/9/20 09:24

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