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化粧水はハンドプレス? パッティング?

化粧水はハンドプレス? パッティング?

化粧水は、コットンを使った方がよいのか? 手でつけるのか?
これは、古くて新しいテーマのような気がします。

いろいろな情報が飛び交っていて、
以前は、コットンでパッティングが主流だったような気がします。
理由もいろいろで、賛否もあります。
コットンでつける理由をちょっと調べてみました。

〇衛生的
まずは、手でつけると化粧水の口が手に触れて、
そこから、雑菌が混入することが考えられ、
衛生的ではないと言っていたメーカーがありました。

また、手には雑菌があるので、衛生的ではないと。
では、顔には雑菌はいないのでしょうか?
常在菌は、どこにでもいます。

そして、コットンそのものにも、雑菌がいないのでしょうか?

化粧用コットンにも、雑菌が多いそうです。
綿を採取して、工場で製造されることを考えると、
混入していると言います。

手とコットン、
果たしてどちらの雑菌が多いのでしょうか?
雑菌が気になるなら、医療用のコットンを使うようにと言われているようです。

〇コットンの質
またコットンの質もピンきり、価格にも反映されます。
コットンの質が悪いと、
繊維で肌を傷つけてしまうと言われています。
また、パッティングすることは、肌へ刺激を与えるとも言われます。

〇水分吸収
手でつけると、化粧水が手に移ってしまい、充分にいかせない。
あるいは、手から漏れて(したたって)化粧水が無駄になると言われます。
しかし、コットンは、大量に化粧水を吸収していますし、
果たしてどちらが無駄なのでしょうか。

コットンにたくさんの化粧水が染み込みますが、
そのコットンを首やデコルテ、腕に使えば、
無駄にはならないとも言われます。


〇なじみ 表面温度
コットンはすばやくなじみ、ムラ付きしない。
パッティングをすることで肌表面の温度が下がり、鎮静効果があるそうです。
一方、ハンドプレスは、体温で吸収されやすくなると言います。
温度を下げた方がいいのか、上げた方がよいのか・・・
化粧水がどんな種類かによるのでしょうね。


〇ハンドプレスは刺激がない
一方、ハンドプレスのメリットとして挙げられるのは、
自分の手で化粧水をあたためることで浸透をよくし、
肌を包みこみながら、押し込んでいく。
肌の状態を手で感じることができます。
肌の変化が敏感に手に伝わるなどがあります。


■テレビの情報  結果はどっち?
さて、こうした、両論のある方法が、テレビに取り上げてられて、
どちらがよいかという検証が行われたそうです。
私は見たことがないので、どのような実験がされたのか、詳細についてはわかりません。
ネットでその様子をひろってみたら、面白い結果となっていました。
番組によって結果が違っていたのです。

〇ハンドプレスが2倍以上の保水量
  ある番組では、ハンドプレスの方が2倍以上、
  保水量が高かったという結果が出たようです。

  その理由として、手のぬくもりが血行促進させた結果も
  加わっているだろうと推察されていました。

〇コットンの方が明らかに高い水分量だった
  一方、他の番組では、
  コットンを使った方が水分量が明らかに高かったそうです。
  同じ量を取り出し、コットンでつけ、
  もう一方は、掌で「パッティング」した実験だそうです。

 
〇テレビ番組は・・・
  ここで、テレビの情報番組を見る時に注意する点があります。
  こういう番組は、結果ありきで進められていくことがほとんどのようです。
  その結果に導かれるように、実験も組まれていることがあります。
  最終的に結論として提供したい結果が得られるように、
  操作(適切な言葉がみあたりませんが)されていることもあるらしいのです。

〇結果も変えられる
  たとえば、コットンの方が水分量が高いという結果を出したい場合。
  手で化粧水をつける方法は、ハンドプレスではなく、
  手で「パッティング」をするように指示していたらしいことが伺えます。
  手のパッティングと、コットンのパッティングを比較したら、
  コットンの方が水分量が高くなる可能性は充分、考えられます。

〇誰にお願いする?
  実験を、どこのどなたにお願いするかによっても変わるはずです。
  「化粧品メーカー」なのか、同じ化粧品メーカーでも、
  コットンおすすめメーカーか、ハンドプレスおすすめメーカーか、
  「大学の研究室」なのか、「皮膚科医」なのか、「美容家」なのか・・・
  頼むメーカーや人によって使う化粧水も違ってきます。
  それによって、結果も変わるはずです。

 (コットンの方が水分量が多いという結果がでた番組では、
  資生堂のビューティーアドバイザーの方がでられていたようです。
  資生堂では、コットン使いを推奨しているそうです。)


〇数人の実験で、結論は出せる?
  さらに、このような実験結果は、数人のデータで結論づけることはできません。
  逆にいえば、思うような結果になりそうな人を選んで導くことも可能です。
  あるいは、もう少し多い人数で実験し、望ましい人だけを
  ピックアップして編集することもできます。

  (この番組がそれをしていたというわけではないので、あしからず)

  テレビの実験というのは、そんなに多くの人に対して、
  行うことはあまりありません。
  時間も費用もかかってしまうからだと思います。
  従って、数人で実験をしたら、
  たまたまそういう結果になったと捉えるようにしています。

〇実験方法
  コットンの方が効果があるという結果がでた番組では、
  化粧水の量は同じという条件は設定されていたようです。
  しかし、どれくらいの時間をかけたのかはわかりません。

  あるいは、実験した方のもともとの水分量や
  肌質によっても結果が違うことも考えられます。
  同じ人が、両方の方法を実施して比較した結果なのか、
  コットン と ハンド に分かれての比較したのか・・・
  どんな方法で実験をしのかはわかりませんでした。

  こんなことがあるかどうかはわかりませんが、
  実験前にそれぞれの水分量を測定し、
  化粧水の吸収の悪そうな人、吸収のよさそうな人に分けて、
  出したい結果になるように、予め人を振り分け
  グループにしておくこともできます。
  あるいは、ハンドプレスの場合は、その人の手の温度によっても、
  結果が違うことも考えられます。

  さらに細かいことになりますが、水分判定の機械の精度、正確度や、
  顔の測定場所による違いもあります。
  まあ、そこまで言ってしまうと、きりがなくなってしまいますが、
  結果はいかようにでもなってしまうと考えられます。

ここで、単純な例で考えてみます。
同じ量の水を、肌になじませたとしたら・・・
少ない量で考える場合と、必要十分量とでは、結果も違います。

○少ない量の水をなじませる ⇒スポイト 数滴の水
  スポイトの水を数滴「掌」にのせ、顔へなじませた場合。
  同じようにスポイトの水数滴を「コットン」の上に落として
  肌になじませた場合・・・・
  どちらの方が肌に浸透するかと考えたら、わかりやすいと思います。

↑は、少ない量を条件にしましたが、十分な水分でも考えてみます。

○必要十分量の水をなじませる ⇒コットンひたひたになる水量
  「コットンに充分、浸透する量」の水に統一して、
  コットンでなるませる場合と、ハンドプレスした場合・・・


〇情報番組の落とし穴?
  テレビの番組が、誰に監修を頼むかによって結果は変わるということです。
  コットン推奨の方、ハンドプレス推奨の方。あるいはメーカーによっても・・・
  
  そして、テレビ情報というのは、
  「へーーー」と驚きを持って受け止められるような結果を、
  提供側も、受け取り側も好みがちです。
  そのため、結果ありきの実験になっていることもあるのではないでしょうか?
  (さらにスポンサーが絡んでいたり・・・)


ということで、テレビで言ってたから・・・と、
鵜呑みにしてしまわない方がいいと思っています。


■コットンづけはメーカーの消耗戦略か?
コットンづけは、メーカーの消費促進戦略という見方も、
まことしやかに囁かれます。

さらに、安いコットンは、肌を傷めるということから、
メーカー推奨のコットンも販売されており、
抱合せ商法と言われ兼ねません。

しかし、私は、コットンづけは、必ずしも、
メーカーの策略とは思ってはいません。
ところが、こんな話を目にしました。

元美容部員の方が、
先輩から、コットンでつけた方が早くなくなるので、
そのようにおすすめするよう、指導されたとおっしゃっていた方を
目にしました。

実際に、現場でこのような販売が行われていたことが、
化粧品メーカーの消費促進活動などと言われてしまったのかなと思いました。
BAさんたちには、売上競争?やノルマのようなものがあるらしいと聞きます。
そうした中で、コットン付けを地道に薦めていけば、消費を促し、
売上アップにつながると、考えられていた結果ということも、
一因にあるのかもしれません。


■メーカーの使用法に準じる
私は、いろいろな考えや捉え方があっていいと思いますし、
自由に選択してしていいと思います。

ただ、自分でコットンか、ハンドプレスかと考える前に、
一度、使っているメーカーの化粧品は、
どういう使い方を推奨しているかということを知ることが第一だと思っています。

その上で、自分の好みや手間、コストを考えながら、
肌にあった使い方を選ぶというのが基本だと思っています。

メーカーは商品に対し、様々な開発の工夫をし、特徴を持たさせています。
その特徴や効果を最大限に引き出す使い方というのは、
商品のコンセプトがしっかりしているメーカーであれば、
提案されているはずです。

そして、その理由や作用機序も、BAさんがしっかり、説明できるはずです。
BAさんによって言うことが違っていたり、
その説明に納得できない場合は、メーカーに確認したり、
様々な情報を総合的に判断して、納得できる自分の方法として
選択することが大切ではないでしょうか?


〇ハンドプレス推奨化粧品に出会って
私は、以前は、コットンでつけるのが基本だと思っておりました。
ところが、花王のアルブランの化粧水を使うようになり、
使い方をホームページで動画で紹介されているのを見ました。
そこで、ハンドプレスという方法を初めて知り、ちょっと衝撃を受けました。

それまでは、コットンを使うのは、メーカーの策略と思いながらも、
ちゃんと染み込みそうだと思っていたので、コットンを使うものだと思っていました。
ところが、体温で吸収率をあげる。
そして、一番、共感し納得させられたのは、
「手で肌の状態を確認しながら、対話しましょう」
というメーカーの考え方でした。

理にかなっているというか、これは美容の原点ではないかと思いました。
自分の今の状態を把握する。自分の肌のことは自分で理解する。

今日の調子はどう?  肌に聞いてみる。
昨日のパックの効果がでたみたい・・・・
マッサージがよかったのかな・・・・
そうしたことを繰り返しながら、肌の変化を感じ取り敏感になっていく。
そして、自分に合った方法を
見つけることができるようになってくる気がしたのでした。

それまでは、無頓着で、自分の肌のことさえ全くわかりませんでした。
でも、ハンドプレスというつけ方をすれば、
自分にも肌のことが、わかるようになりそう・・・・
そんな気がしたのでした。
自分の手という測定器を使って、肌の状態を毎日確かめていくということなのでした。

そして、メーカーの化粧品には、
それぞれに適した使い方があるということにも気づかされました。
ローションマスクをする際に、BAさんが、
「アルブランの化粧品は吸収がいいので、
 他の化粧水でシートパックするなら、先にアルブランをつけた方がいいですよ」
と言われたことがありました。
つまり、浸透力の高い化粧水は、コットンを使わなくても、
浸透させる技術があるのだと理解しました。


〇コットン推奨の化粧水
その後、ちょっと浮気をしてsk2を使ってみました。
ハンドプレスのよさを実感していましたが、
こちらは、コットン使用が推奨されています。
スターターキットには、専用のコットンまでついてきました。

そして、箱の中には、コットンと手でつける違いを
写真で解説した説明書まで入っています。

この時、この化粧水は、コットンでつけることで、
最大の効果が得られるようにできているんだ・・・と理解しました。

従って、コットン使いが、化粧品メーカーの
消費促進活動と、感じることはありませんでした。
(別の面で感じることはありましたが 笑)

ただ、この時に担当されたBAさんのアドバスに、
コットン使いをする時のヒントがありました。

肌をご覧になって、キメが細かいので、
本当は、キットの化粧水ではなく、
以前、サンプルでいただいたことのある、
LXPアルティメイトパーフェクティングエッセンスの方が適している
と言われました。
このキットの化粧水を使うなら、
拭き取りは、こすらずに、抑えるようにして、刺激を与えないで下さい。
そのあとの化粧水も、パッティングは絶対にせず、
そっとおさえるように使って下さい。
というアドバイスをいただきました。

こういうことが大事なのだと思いました。
このアドバイスで、コットン使いが合う肌と、刺激となってしまう肌があって、
メーカーがパッティングを推奨していても、向かない肌もあるということなのでした。
同じコットンを使うにも、自分の肌によって、
使い方を変えなければいけなということがわかりました。


■化粧水の特徴に合わせた方法でお肌に聴きながら
ということで、まずは、メーカーとして、
どういう使い方をして欲しいという思いで作られた商品であるかを知ること。
その上で、自分に合った方法を選択することなのかなと思います。

美容家によっても、コットン派、ハンドプレス派があるようです。
しかし、どのようなしくみの化粧水であるかと知ること。
化粧水によって、適した方法は違うということが、大前提にあると思うのです。

  コスメに興味を持つようになって、
  いくつかの、メーカーの化粧水を使ったら、
  各メーカーのよって推奨されている方法が違うということは、
  すぐに理解できました。
  それなのになぜ、美容家の方が、「コットン派」「ハンドプレス派」に、
  分かれてしまうのかが不思議でした。
  「化粧水の特徴に合わせて選択することが第一」と指南した上で、
  美容家として、自分はどちらがいいと思うのか根拠を示して、
  提示するのが美容家さんのお役目ではないかと思ったのです。

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【追記】2014.1.7
皮膚科医の方が、コットンは有害と
著書の中でおっしゃっていることを知りました。
皮膚科医でもそのように、断定されてしまうのか・・・・と、
ちょっと考えてしまいました。

おそらく、皮膚科医であれば、化粧水によって浸透のしかたが違い、
どちらがいいかは、化粧水の仕様によって違うということは、
ご存じだと思うのです。

なぜ、そのような断定的な表現をされてしまうのか・・・

以下は、あくまで個人的な推測です。
結局のところ、ご自身がプロデュースする化粧品を売るための、
布石理論ではないかと思ってしまうのでした。
ハンドプレス推奨の化粧水が少ないという市場に、
ハンドプレスの化粧品を打ち出し、コットンでつけるのは有害と世の中に浸透させれば、
受け入れられやすいということなのでは・・・と。

(多くのファンの方がいらっしゃると思いますので、
 ご気分を損ねたら申し分けありません m(_ _)m
 一つの捉え方と思っていただけたら幸いです。)

↓ 以下の記事に、美容に関わる医師について思うことを記事にしています。
  
   ○美容情報:セルライトを見たことがあるか?!
     →https://beautist.cosme.net/article/292451

(ひとりごと・・・・ 結局、美容業界というのは、利用者をいかに信じ込ませ
         手に取らせるかという世界なのだと、だんだんわかってきました。
         それに惑わされずに、自分で選べる目が必要だと思うのでした)

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一番大切なのは、
自分の肌に聞きながら、対話しながら、そして効果を実感しながら、
自分に適した方法を選ぶことだと思います。


先日、面白いことに気づきました。

これまで、化粧水はハンドプレスを愛用して続けてきました。
ハンドプレス使いをお薦めしているエストのカウンターで、
肌診断をしていただき、そのあとの化粧直しの化粧水は
コットンでされました。

通常は、手でつける化粧水なのですが、コットン使いでつけるのは、
かくかくしかじか・・・と、何か理由を言われていましたが忘れてしまいました。

どこかで聞いたのは、
カウンターでは、人の肌に触るので、ハンド推奨の化粧水でも、
コットンを使うとか、垂れてお洋服を汚すのを避けるためと聞いたこともあります。

久しぶりに、コットンでつけていただいた化粧水の感触というのが、
これまでハンドプレスに慣れているせいか、
とても、化粧水が濃厚に感じられ、より質感が伝わってきました。
(これまで、サンプルではちょっとだけ使ったことはあった化粧水でしたが、
 常用はしていないものでした)

やはり単位面積あたりに含まれる化粧水の量も多くなりますから、
化粧水のテクスチャーがより伝わってくるのを感じました。
その分、化粧水もより肌に密着している気がしました。

(その後、エストのハンドプレスの化粧水は、コットンでつけても
 問題ないようにできていると聞きました。
 ただ、コットンに吸収される量が多くなるので、
 もったいないですよと言われました。)

推奨される方法を基本としながらも、
ハンドでも、コットンでも、自分の好みや効果を感じる方法で、
肌の変化を意識して感じられることが、大事なんだなぁ・・・と思いました。

化粧水のつけ方もまた時を経ると、違う方法が提唱され、
それにあった化粧水というのが出てくるのかもしれません。

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【関連情報】
◆◆chieco(チエコ)◆◆
〇結局のところ、コットンは必要?
  →https://chieco.cosme.net/board/board_id/8089
〇コットン派??ハンド派??
  →https://chieco.cosme.net/board/board_id/32665 
〇ハンドプレス→コットン
  →https://beautist.cosme.net/article/176483
〇化粧水のコットンって?
  →https://chieco.cosme.net/board/board_id/3390
〇コットンは使う?使わない?
  →https://chieco.cosme.net/board/board_id/22415
〇コットン派??ハンド派?? 
  →https://chieco.cosme.net/board/board_id/32665


〇【銀座店】あなたはコットン派? それともハンドプレス派?
  →https://cosmestore.net/2012/07/09/6341/ (by @cosme store)


〇美肌の敵は刺激にあった (by fuchi02 さん)
  →https://beautist.cosme.net/article/152046

〇化粧水は手のひらでつける派です (by fuchi02 さん)
  →https://beautist.cosme.net/article/147386

〇化粧水の染みこみが良くて、毛羽たたないし、繊維が肌に残らないコットン 
  →https://beautist.cosme.net/article/29809   (by anzu_ame さん)

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【コメント】
●キトキトさんがコメント'13/1/12 21:35
>Marilaさん そのように言っていただけると、うれしいです。私は、「進化はある程度の年数を経過すると普及し、比較的手頃な価格で入手できるようになる」という記事に衝撃を受けました(笑).

● Marilaさんがコメント'13/1/12 18:33
キトキト様に初めて衝撃を受けた記念すべき記事。何度読み返しても、改めて発見と感動があります。わたしにとっての。繰り返し読むべき記事です。.


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